黄単ワンショットパーツの話 その2

本日はCOJをプレイしていないので、黄単ワンショットパーツ(不採用カード)について書いていきます。
対象は、前回の最後で少し触れていたこのカードです。
■対象カード
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(C)SEGA
【白夜刀のカンナ】
黄色 ユニット 2CP 4000/4000/4000
■神速の一閃
このユニットがレベル1の時、このユニットはブロックされない。
■無我夢中の鍛錬
このユニットがプレイヤーアタックに成功した時、このユニットのレベルを+1する。
■白夜の封剣
このユニットがオーバークロックした時、対戦相手のユニットを1体選ぶ。それの行動権を消費し、【呪縛】を与える。

■メリット
1)2CP BP4000と2CPサーチャーよりも高い。
2)Lv1でアタック出来れば、ほぼ確実にLPを1減らす事が出来る。
3)Lv2カンナ+玉璽、ニケ、ミカエルで7点ワンショットが可能。
4)ユニットである為、進化元、人身御供、軽減に使用出来る。

■デメリット
1)LPアドは稼げるが、ハンドアドは稼げない。
2)比較的容易にLPを1減らせる事は、ワンショット難易度を大幅に下げてくれるが、
 逆に1点以上減らしても対した差がなく、2体目以降のメリットがほぼ無くなる。
3)基本的にDOBは0ptの為、DOB:B構築が困難になる。
4)ブロックされない能力を使う為にORしづらい。

■不採用理由
現時点では、デメリット3)が最大の理由になります。入れ替え候補は、ホーローセンが有力ですが、その場合のDOB差は6ptであり、それを補填する為には少なくとも2枚の入れ替えが必要になります。現環境的にはメフィスト、人身御供1辺りが候補になるかどうかという所で、それらを抜いて4ptカードを2枚入れるのが現実的ですが、それでもかなり無理をしている感じがあります。例えば不動明王1とスケアクロウ1に入れ替える案が浮かびました。前者は軽減にも使えますし、後者はLv2カンナやミカエルと組み合わせれば、擬似ジャッジメントになります。逆にデメリットは、これら単体では不利な状況を返せない事です。また、スケアクロウは擬似ジャッジも可能と書きましたが、ユニットが多数並んだ状態でターンが帰って来なければならず、赤黄環境、拒絶ケアも考えるとハンデスくらいにしか活用は難しいでしょうし、ミカエルをハンデスされた時点で使えないカードになります。

デメリット3)だけで長くなりましたが、仮にDOBを無視出来た場合についても書いていきます。その際にポイントとなるのが以前のナースの記事で触れた「1点の重要性」です。とはいえ、他にもポイントはあるので、上記は最後に触れて先ずはそのほかの点から考えたいと思います。なお、比較対象は同じ2CPでこの枠を争うであろうホーローセンです。

カンナのメリットは先に書いたように、1点を比較的容易に減らせる事です。次にホーローセンですが、こちらはアタック時にトリガーをドロー出来る事です。これらのメリット自体は、どちらもワンショットデッキに取っては恩恵が非常に大きい為、この時点では優劣をつけづらいです。ですが、ある条件を加えると明確になります。それは「先攻初手」です。この条件下では3つの観点でホーローセンの方が優秀である為、カンナを不採用としています。
・1点目はORしてもメリットを失わない点です。カンナはLv2で、最大のメリットであるブロック不可の能力を失ってしまいます。
・2点目は「相手がブロック出来る」ことです。相手が初手で出した2CPサーチャーと相打ち、もしくは1CP珍獣を倒せる可能性があります。現在のワンショットデッキでは、こちらの場にユニットを残す必要性は無く、むしろ相手ユニットを減らせるのであれば低CPユニットは積極的に相打ちをしていきたいです。相打ちでも、トリガードローがあるのでアドもイーブン以上を取れます。カンナでは絶対に不可能な動きです。
・3点目は「歴戦の勇士の存在」です。デッキを見てもらえば分かりますが、実際に入れている訳ではありませんので完全なブラフです。しかし、相手視点で8~9割方ブラフと考えたとしてブロック出来るでしょうか。特に軽減で出した3CPユニット(カイム、テューポーン、サラマンダー)やシステムユニット(ヒュプノス、各進化精霊)、返しでアタックしたいユニット(カンナ)を単体で出している場合です。仮に本当に歴戦の勇士であった場合、ボードアド、ハンドアドの差が大きく付きます。ですので、歴戦の勇士が採用されるデッキが環境に居る以上、8~9割方ブロックされません。つまり、ホーローセンでも初手に出して1点を取ることは、カンナとほぼ同様に容易であることになります。それに加えてトリガードローもあるので、カンナ以上の恩恵が得られます。もちろん、ブロックされた場合には、相手ユニットのLvも上がり不利になりますが、最低限トリガードローは出来ている事と、軽減エンビルや人身御供でフォロー出来る為、デメリットは非常に少ないです。そもそも、軽減ジャンプーでどかしてアタックするパターンもあります。
以上が「先攻初手」の条件化におけるホーローセンとカンナの比較結果です。

では次に、「先攻初手」が不可能なパターンの比較です。※後攻など
出してもどちらもすぐ焼かれるので差は無い…というとあんまりですので、「最低限1回はアタック出来る」という条件で考えます。その場合、カンナは確実にライフを1点減らせる為、最大限の恩恵を得られます。但し、ORしてはいけないというデメリットも残ったままです。一方、ホーローセンはと言うと、一応トリガードローが可能な為、恩恵は得られますが、チャンプアタックとなってしまう可能性が高く、返しのターンを耐えるのが厳しくなるデメリットが生じる可能性があります。が、やはり最初に戻りますが、基本的には出した返しのターンで破壊されるのがほとんどですので、「先攻初手」以外のタイミングで明確に優劣は付けづらいです。

最後に、初めの方で触れた「1点の重要性」という観点で終わりたいと思います。
7点特化型タイプのワンショットデッキにおいては、7→6の1点は非常に価値が高いのですが、6以下での1点にはほぼ価値がありません。理由は単純で、更地から4~6点を取るにはニケとミカエルが必須である事に変わりが無い為です(7と6ではカパエル、4と3ではミカエルが不要になります)。仮にカンナ3体ともアタック出来たとしても残り4ですから、1体アタック出来た場合とワンショット難易度に大して差が無いことが分かります。これは、初手で1点を取った場合、2枚目以降のカンナのメリットがほぼ消えることを意味します。また、1点を取るだけであれば、歴戦の勇士ブラフ、軽減ジャンプー、初手プリティベルからの世界樹の恵み等、元々手段は豊富にあります。また、そもそも7点特化型タイプですので、無理に1点を取る必要もありません。まとめますと、このデッキにおいては、ワンショット難易度を下げる「1点」よりも、ワンショットを可能にする「1ドロー」の方が重要性が高く、カンナよりもホーローセンがマッチしていたということになります。
もし、このカードを活かすのであれば、泡ダックン、天竜のレイア、獣忍狼牙、燃え広がる戦火、時矢JOKER3といったライフアドを重視した速攻デッキ、もしくは、初手1点+Lv2カンナを含む5体ジャッジメントで一気に決める黄緑デッキ等が適していると考えます。黄緑への採用は実際に多い印象です(DOB:Cが限界そうですが)。